データ活用の実例
実例から見る効果
ビッグデータについての認識が広まる中で、データマイニングを取り入れている企業も増えてきていますが、その中には分析データを十分に活かせていない企業もあります。活用の方法をもっと効果的なものにすれば、ビジネスをさらにいい方向に動かすことができるので、実際にあった成功事例を参考にするのもおすすめです。また、今後フリーランスのデータマイニングエンジニアを目指すなら、様々な実例を知っておくと勉強になります。
顧客のチケット購入の動きを分析した実例
プロ野球球団の「ヤクルトスワローズ」は、成績そのものは不振の中、ビッグデータの活用で観客動員数を大きく伸ばすことに成功しました。ビッグデータのことが日本でよく聞かれるようになり始めたのが2012年ですが、ヤクルトスワローズはその翌年には早くもビッグデータを活用して顧客のニーズを解析し、「スワチケ」という独自のチケット購入サイトを立ち上げました。このサイトでチケットを購入すると、球場にある専用機でチケットを発行することが可能なのでとても便利です。コンビ二エンスストアなどを利用すると手数料がかかる場合がありますが、スワチケなら手数料もなく手間もかかりません。そのことが功を奏して、チケットの販売数を大きく伸ばすことになりました。
この件は、チケットを購入するまでの顧客の行動分析をしたことによって、潜在的なニーズを的確に掴んだことがこのような成功につながっていきました。
顧客からの情報を活用した実例
顧客から寄せられる様々な情報をデータ化して活用した結果、見事に成功したという事例はいくつもあります。その中のひとつの「ウェザーニュース」は、全国の会員から寄せられる天気情報を解析して、より細かく天気を予測することを可能にしました。そのため、近年では全国的に多くなっている突発的な豪雨などの情報にも対応可能となり、利便性が大幅に高まりました。
同じく顧客から寄せられたデータを活用したのが「大阪ガス」で、コールセンターで集計した修理依頼や修理履歴のデータを分析し、故障などのパターン別に修理に必要な部品を解析し、業務効率を高めることに成功しました。
ビッグデータで橋の修繕効率を良くした実例
ビッグデータを活用して、東京ゲートブリッジの部分的老朽化を早期に発見することに成功したのが、「国土交通省関東地方整備局」です。東京ゲートブリッジを車が通過する時に、橋にかかる振動などの負荷のデータを収集、解析した結果、弱った部分を的確に見つけて修繕することが可能になりました。このように、ビッグデータを活用したデータマイニングはビジネスだけでなく公共機関でも有効利用することができるので、どんな業界においても活躍することができる可能性のある分野であることがわかります。
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求められる技術的視点とビジネス的視点
データマイニングという仕事は、その名称からもデータ分析の仕事がメインになると考えられがちですが、実際はデータ分析というのは基本的なことで、それをどのようにビジネスに活かしていくかの手腕が重要視される仕事でもあります。そのため、膨大なデータを分析した結果をビジネスに運用するために、技術的な視点とビジネス的な視点が重要な要素になります。この2つの視点にからデータマイニングについて考えると、全体的な仕事のイメージを明確にしやすくなります。
データとの向き合い方
好調なビジネスの勢いをさらに加速させたり、経営不振を改善に導いたりと、データマイニングをすることによって様々なビジネスに多くのメリットをもたらすことができますが、その活用方法を間違えてしまうと全くと言ってもいいほど無意味な作業になってしまう可能性があります。この記事では、レストランの分析データ活用の失敗例を仮定して、間違ったデータの活用方法と本来あるべき活用方法についてわかりやすく解説しています。
データ活用の実例
ビッグデータが活用され始めてから、早い段階でその方法をビジネスに取り入れて成功した事例はいくつもあります。データマイニングは、業種や業界に関係なく活用の余地があり、実際に様々な分野で有効活用されています。プロ野球球団がデータマイニングによって観客を大幅に増やしたり、天気予報サイトが顧客から集めたデータを活用してサービスを向上させたりしていますが、過去の実例を見ることによって今後のデータ分析のヒントを得ることもできます。