応用情報技術者試験
データマイニングに向いている資格
基本的に、データマイニングエンジニアとして働くために必要な資格はありません、これは他のIT職でも同じことで、同じエンジニアでも持っているスキルは人によって違います。しかし、資格などがないと自分のエンジニアとしてのレベルを公式に証明する方法がなく、転職やフリーランスとして営業する時に決め手に欠けてしまいます。そのため、自分のスキルの目安になるようIT関係の資格を取得しておくと便利です。
IT技術の資格試験はいろいろな種類がありますが、おすすめなのは、IPA独立行政法人情報処理推進機構が年に2回実施している「情報処理技術者試験」です。この試験には12種類の資格試験がありますが、データマイニングエンジニアにおすすめなのは「応用情報技術者試験」です。
応用情報技術者とは
応用情報技術者試験は、ITに関する専門知識や技能についての応用力を試すものです。この資格は、経済産業省が認定している国家試験なので、様々な企業や公的機関などで資格の取得が推奨されていて、多くのエンジニアが毎年受験しています。応用というだけに基本情報技術者試験もありますが、高いレベルを求められるデータマイニングエンジニアであれば、応用情報技術者の資格を持っていた方が信用されるでしょう。
どのぐらいの技術水準なのか
応用情報技術者に求められているレベルとは、ITに関する基礎知識や技術をしっかりと持ち、経営者の方針や意向などを念頭におきながら必要と思われる情報やデータ収集、分析を行えること、さらにそれらの分析結果を報告できる形にして経営改善に向けた具体的な提案などを行えることなどがあります。また、システム、ネットワーク、データベースなどの設計から保守までに要する一連の流れを理解し、技術的な問題が発生した時に自分で対処することができるだけの能力が求められています。
システム開発の現場にいるエンジニアでは、プロジェクトリーダーなどシステム開発プロジェクトを牽引することができるような人材をイメージすることができるでしょう。データマイニングエンジニアの場合、任せられる仕事によって必要となるITスキルは異なりますが、データを収集、分析する環境の構築や、複雑なデータ解析ツールなどの使用、データベースなどに関する専門的知識など、ITの様々な分野における知識や技術が必要になることが多い仕事なので、システムエンジニアやプログラマとしてのスキルも必要になります。また、分析した結果をビジネスなどにどのように活用するかについて理論的に解説し、どのように状況を改善すれば良いかの提案なども行うので、総合的な力をつけておくことが重要です。
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求められる技術的視点とビジネス的視点
データマイニングという仕事は、その名称からもデータ分析の仕事がメインになると考えられがちですが、実際はデータ分析というのは基本的なことで、それをどのようにビジネスに活かしていくかの手腕が重要視される仕事でもあります。そのため、膨大なデータを分析した結果をビジネスに運用するために、技術的な視点とビジネス的な視点が重要な要素になります。この2つの視点にからデータマイニングについて考えると、全体的な仕事のイメージを明確にしやすくなります。
データとの向き合い方
好調なビジネスの勢いをさらに加速させたり、経営不振を改善に導いたりと、データマイニングをすることによって様々なビジネスに多くのメリットをもたらすことができますが、その活用方法を間違えてしまうと全くと言ってもいいほど無意味な作業になってしまう可能性があります。この記事では、レストランの分析データ活用の失敗例を仮定して、間違ったデータの活用方法と本来あるべき活用方法についてわかりやすく解説しています。
データ活用の実例
ビッグデータが活用され始めてから、早い段階でその方法をビジネスに取り入れて成功した事例はいくつもあります。データマイニングは、業種や業界に関係なく活用の余地があり、実際に様々な分野で有効活用されています。プロ野球球団がデータマイニングによって観客を大幅に増やしたり、天気予報サイトが顧客から集めたデータを活用してサービスを向上させたりしていますが、過去の実例を見ることによって今後のデータ分析のヒントを得ることもできます。